
10月にもなり朝晩が涼しくなってきました。いつシーズンインするかそわそわしながら考えてしまいますね。
私は行きそびれたゲレンデとか「次はあれを食べる」と言ったきりの店とかを思い出します。そうした中で、食堂の最終営業日を食い残し……もとい、悔いを残したお店がリニューアル復活して、食べることができたスキー場を思い出しました。今回はそんな歴史のある小さなスキー場をご紹介。
それでは、第31回ゲレ食放浪記はじめますっ!(パチパチパチ
天下森スキー場
秋田県横手市の天下森スキー場は、市の南のはずれ、増田町の山あいに昭和57年(1982年)に開かれた市営のスキー場です。
ちなみに読みはTENGAです。知らないとTENKAと読んでしまう難読スキー場の1つです。
横手市付近は同じくらいの規模のスキー場が多く点在している隠れたスキーエリアです。

《ベースから見上げると、これで全部見えます》
ゲレンデはペアリフト1基とロープトウ1基。コースは2本で、リフト沿いに一枚バーンが伸び、林の中をもう1本が回り込んでくるコンパクトなゲレンデです。
初めて訪れたのは2024年2月、3連休の最終日でした。駐車場はほぼ満車で、スタッフが2人がかりで車を誘導しています。この規模でこの客入りに驚いたものです。

《上がるほど斜面が開けてくる(2024年2月)》

《正面の一枚バーンをまっすぐ滑る良いコース(2024年2月)》
降りると目の前に一枚バーン。緩斜面寄りとはいえ、はじめてスキーを履くファミリーには少し手応えのある傾斜です。
この日の雪は締まっていてターンがきれいにきれる絶好のロケーション!下部で林間コースと合流するあたりは幅が狭まって混み合うので、スピードは控えめに。

《ベースはこの雰囲気。ソリ広場もあります(2024年2月)》
来ているのは子ども連れが目立ちます。毎月第三日曜は「スキー子どもの日」で小学生が無料。ベースにソリ広場があるので、滑らない家族も退屈しません。当時のリフト券は2時間で1,000円でした。
2024年2月12日。夏虫沢ヒュッテ、最後の営業日

《旧・夏虫沢ヒュッテ(2024年2月)》
ゲレンデ脇に建つ木造の三角屋根が夏虫沢ヒュッテです。

《CLOSE 2024年2月12日。今日じゃないですか》
雪は十分残っていてシーズンもまだ折り返し。それでも建て替えのためにこの日が区切りでした。廃業ではなく新しくなるための閉館、40年近く経って設備の老朽化が進み市が大がかりな再整備に踏み切ったのだそうです。
外では餅つきのお振る舞いもあって、お祭りのような一日になっていました。

《奥が食堂ですが間に合わず(2024年2月)》
中に入ると食堂は満席。子どもも大人も従業員さんも忙しそうで、それでいてみんな笑っている。
絶対美味いやつやん!って思い、滑ってから食べようと思って来たら主要メニュー売り切れ!なんてこったい。
推しは推せるうちに推せ。飯は食えるときに食え。悔いが残った思い出です。絶対リニューアル後に食べに来ると心に誓いました。
新・夏虫沢ヒュッテ
2026年2月14日、土曜日。リベンジに来ました。

《リニューアルされました!》
焼いた板の黒い壁に大きな三角屋根。扉を開けた瞬間に新しいにおいがふわっと来ます。わくわくするやつ!

《本日のお目当て》
入口の脇に木の立て看板。手打ちおそば三平。これこれ、これが目当てです。

《タッチパネルにキャッシュレス対応!》
券売機はタッチパネルになっていました。リフト券も食券も同じ機械で買えます。混雑する時間帯が違うから1台2役でも問題なしです。
食券の番号で呼ばれる方式で「199番、ざるそばのお客様」「お客様、ラーメンどうぞ」と館内放送が鳴りっぱなし。めちゃくちゃ売れてます!

《三平がいる》
店内には釣りキチ三平の額がありました。増田町は矢口高雄さんの故郷で「釣りキチ三平の里」があります。ファンならこれを目的に食べにきてもいいかもしれない。

《ガチの茹で釜》
厨房はガラス張りのため釜で茹でている様子もよくみえます。湯切りはゲレ食でレアなすくいザル(筒形じゃないザル)でスタッフの練度の高さがうかがえます!
挽きたて、打ちたて、茹でたてが謳い文句ですが、まさにそれを体現して魅せていくスタイル。これまじでゲレ食レベルでしょうか?
ざる手打ちそば大盛┃麺が、甘い

《ざる手打ちそば大盛:1,050円》
せいろに大盛り、海苔、薬味はわさびとねぎ。横手市産のそば100%!

《テイスティングから入ります》
うまい。そして気づきました。甘いんです。
麺そのものにほのかな甘みがある。噛むたびにちゃんと来ます。気づいたら黙々と箸が進んでいました。

《ドバッとつけるなと言われますが、つけます》
そばはつゆに全部つけるなとよく言われますよね。私はつけます。このつゆもうまいんすわ。

《うます》
熟成させた特製のかえしを使ったそばつゆに甘い麺。この組み合わせが完全に癖になります。

《割らずにいっちゃった》
締めはそばつゆをそば湯で割るものですが、気づいたらそのまま飲み干していました。うまかったのでつい勢いで♪
天下森はやっぱりゲレ食がよかった!
さいごに
2年前に誓った売り切れのリベンジ、食い悔いを晴らしてきました!
建物は新しくなって、木のぬくもりはそのまま。食堂は相変わらず家族連れで賑わって、番号を呼ぶ放送が飛び交っています。変わったところも変わらないところも、どっちも良かったです。
リフト1日券は大人2,700円。軽く2時間なら1,200円。そばを食べても安すぎる。
まだまだ知られていない秋田のスキー場。開拓するのにおススメです!
ぜひ天下森に食べ(遊び)散らかしにきてくださいね!
それじゃまた次のゲレ食で。ごちそうさまでしたっ!
本日のゲレ食レストラン
・店名:手打ちそば三平(天下森スキー場 夏虫沢ヒュッテ内)
・場所:〒019-0705 秋田県横手市増田町狙半内字夏虫沢188番地
・アクセス:湯沢横手道路 十文字ICから国道342号を東成瀬方面へ15km。「上吉野」集落から県道274号線に入り道なりに
・営業時間:めん類・ごはん類 10:40〜15:00 / スナック類 10:40〜16:50※2026年2月の現地掲示。
・リフト営業:通常 9:00〜16:30/ナイター 18:00〜21:00。1日券は大人2,700円/小学生1,800円/シルバー1,400円
・索道:ペアリフト1基・ロープトウ1基/最大斜度24度
・駐車場:150台 無料
参考
*1 施設案内 横手市天下森スキー場 横手市公式サイト https://www.city.yokote.lg.jp/shisetsu/1001526/1002628.html
*2 秋田県 冬期閉鎖区間情報(国道342号・397号の岩手県境区間)
*3 天下森スキー場 公式 https://tengamori.com/ski
*4 手打ちそば三平 公式 https://tengamori.com/soba/
*5 令和3年度天下森スキー場等整備全体計画 横手市公式サイト(2022-03-31更新) https://www.city.yokote.lg.jp/shisei/1001179/1001469/1001475/1007009.html
この記事を書いた人

えすぺゆき(北島裕也)
1986年生まれ、東京出身。Snow Scenes Creator。
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メディア出演、SNS活動、動画・写真撮影を通じて雪山やゲレンデの魅力を発信する人。ゲレンデ撮影(追い撮り)のスペシャリスト。雪上での映える撮影とゲレンデの美味しい食事(ゲレ食)をこよなく愛する。
